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ふなずしの食品としての魅力、それは乳酸発酵した栄養食品であるということです。含まれる栄養分は、たんぱく質が多く、カルシウムも豊富であることがわかります。例えば、ふなずしの原料のフナは骨ごと漬け込みますが、発酵過程で増えた乳酸菌の効果で骨が軟らかくなります。身だけでなく骨ごと味わえるため、カルシウムも効率的に摂れるというわけです。また、乳酸菌の効果で整腸作用も高まることから、ふなずしは健康志向の高い食品と言えるでしょう。
味覚の点では、発酵過程で遊離アミノ酸や有機酸といった旨み成分が活き
ているということが言えます。右表をみますと、特に、昆布の旨みと同じグルタミン酸や、トマトの旨みに近いアスパラギン酸が多いことがわかります。また、遊離アミノ酸のなかでも、アルコールの分解や肝機能の強化につながると言われるロイシンも多く含んでいます。
最後に、ふなずしといえば独特の風味が特徴の一つですが、比較的なじみのあるチーズや漬物などの乳酸発酵食品を含め、発酵食品に発酵臭がつきもので、そのため嗜好性があります。チーズと同じと考えれば、ふなずしの歴史と伝統を風味豊かに味わえます。